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マンガでわかる30歳からのインプラント体験ストーリー

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院長の戯言

歯はエナメル質、象牙質、セメント質という歯の3つの硬い組織とそれに囲まれた歯髄から出来ています。

むし歯は細菌が出す酸によって、歯の一番かたいエナメル質を溶かしてしまうことからはじまります。

そのあとエナメル質よりもやわらかい象牙質、歯髄へと進行します。

このころになると歯が痛みだします。

むし歯とは口の中の細菌が出す酸が歯を溶かしてしまう、おそろしい病変のことです。

●たべものを食べる。

●たべものの残りカスが歯に付着する。

●残りカスの中にある糖分を口の中の細菌が分解し、歯垢をつくる。

●歯垢が酸を産生し、この酸がエナメル質を溶かす。

むし歯はその程度によって4段階に分けられています。痛み出したら手遅れです。痛まなくてもむし歯は放っておいて治ることはありません。C1の段階であれば、私たちと協力して痛い思いをせず治すことが可能です。「あれ?」と思ったら早めに来院してください。

●C1(第1度)

歯の表面をおおっているエナメル質が脱灰(歯が溶ける)している状態です。痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっていたり、茶色などに着色してザラついていたりします。まだ穴になっていません。

●C2(第2度)

象牙質の層にまで進んで穴があいている中等度のむし歯です。冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみます。

●C3(第3度)

むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達した状態です。炎症を起こしたりすると、とても激しい痛みをともないます。

●C4(第4度)

歯が崩れて根っこだけになってしまった状態です。歯を残すことがむずかしくなってきます。このままにしておくと、さらに歯周病へと進んでいきます。

●むし歯も歯周病も「バイオフィルム」による感染症だった

医科の分野でいえば、気管内チューブや人工血管などの生体材料に「細菌がフィルム状に付着したもの」を細菌バイオフィルムといいます。家庭でいえば、台所や風呂の排水口についているネバネバしたしつこい汚れがバイオフィルムです。さて歯周病の原因である歯垢も、多種の細菌同士が寄り集まってスクラムを組んだ塊であるバイオフィルムの一種としてとらえるようになってきました。このバイオフィルムは非常に強固な細菌の結びつきでできているので、バラバラの細菌には効く薬でも、バイオフィルムのバリアを破壊するのは無理なのです。ましてや、家の歯みがきだけではそのすべてを除去するのは絶対に不可能です。

●バイオフィルム感染症への対策

薬も効かない、オウチの歯みがきでもとれないとしたら、どうしたらよいのでしょう。といっても力ずくで機械的に除去するしか、今のところ方法はありません。最も有効なのがプロの歯みがき「PMTC」です。言い換えれば定期的にPMTCを受けていれば、ほぼ確実にむし歯や歯周病という病気をコントロールできるのです。

●プラークコントロールとは・・・

プラークとは口の中にある歯垢のことをいいます。歯垢はむし歯や歯周病を引き起こす、細菌の固まりです。

放っておくと歯石となり、ますます歯垢がたまりやすくなります。

このプラークをためないようにブラッシングすることや、たまっているプラークを取り除くことをプラークコントロールといいます。

●家庭でのプラークコントロール

家庭で大切なのがブラッシングです。歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使用して歯垢の付着を防ぎます。

しかし、正しいブラッシングを行わないとあまり意味のないものになってしまいます。

プラークコントロールでいうブラッシングは、「みがいているか」ではなく、「みがけているか」が重要です。

歯周病の多くが以前は歯槽膿漏といわれていました。これは「歯槽(歯ぐき)から膿が漏れる」といった症状をあらわしたもので正式な病名は辺縁性歯周炎といいます。歯周病になると歯がぐらつき、歯ぐきから膿が出てきます。そしてぐらついた歯が抜け落ちてしまうという恐ろしい病気です。また、1本にとどまらず口の中全体に広がっていきます。

歯肉(歯ぐき)と歯の間には1mmくらいのすき間があります。これを歯周ポケットといいます。歯みがきを怠ってしまうとこのポケットに歯垢がたまります。たまった歯垢が歯石をつくり、すき間を押し広げ、ポケットは深くなって行きます。これを積み重ねることで歯肉が炎症を起こします。これが歯肉炎で、歯周病の第一歩です。歯肉炎にかかると歯ぐきは赤く腫れ、リンゴをかじったときなどに歯ぐきから血が出ます。歯肉炎を放置しておくと症状はますます悪化し、歯周炎へと進んでいきます。この様に歯周病は主に歯ぐきと歯の間のブラッシングが、きちんと出来ていないのが原因となります。

● 歯周病はどのように進行していくのでしょうか?

① 歯肉(歯ぐき)が赤く腫れ上がり、歯を磨いたりリンゴなどをかじったりすると出血します。

② ポケット(歯肉と歯の間のすき間)が広くなり、そこから出血したり膿が出たりして口臭を感じる場合があります。

③ ポケットでの炎症が慢性化し、歯根膜、歯槽骨が先端部より溶けてきます。

  このころは口臭もあり歯が浮いた感じがします。強くかむと痛みを伴い、歯がぐらついてきます。

④ 歯根を支えている歯槽骨がほとんど溶けてしまいます。

  歯根が露出し、歯のぐらつきがひどくなります。治療で歯を残すのも難しくなります。

●なぜ妊娠するとむし歯になりやすくなるのか・・・

① 口の中の変化によるもの

妊娠による粘膜組織の変化、細菌に対する抵抗力の低下、唾液中の成分の変化により、口の中に細菌がすみやすくなってしまうためです。

② 歯みがきを怠ってしまう

つわりがひどいと歯ブラシを口の中に入れただけでもどしそうになり、つい歯みがきを怠ってしまいます。また、栄養をとろうとして何度も食事をし、その都度みがかない、不規則に食事をとる等も原因の一つです。どうしてもみがけない場合は洗口(ぶくぶくうがい)だけでも効果があります。

●妊娠期にかかりやすい歯の病気

① 妊娠性歯肉炎、口内炎

② 歯周病

③ 歯性中心感染症

おかしいなと思ったらすぐにご連絡ください。